法面工事とは
道路建設や宅地造成などの開発に伴い、山地を削ったり盛土をしてつくられる人工斜面や自然斜面を、法面(のりめん)と呼びます。
法面工事は、斜面の崩落や落石を防ぎ、斜面や周囲の安全を保つために行われる工事です。
落石は予測が難しく、発生すると人命や財産に大きな被害をもたらすことがあります。そのため、被害を最小限に抑えるための適切な対策が非常に重要です。
法面に関する工事
法面工事には主に「法切工」「法面保護工」「土留工」「アンカー工事」などがあります。
この中で、法面自体に直接的な影響を与え、斜面の安定や崩壊防止に重要な役割を果たすのが「法面保護工事」と「アンカー工事」であり、一般的に法面工事と呼ばれるのはこちらです。
なお、「法切工」は切土工、「土留工」は土留め工として分類されます。
弊社では特にアンカー工事を強みとしております。
法面災害を防ぐ工法
近年、法面災害を防ぐための重要な対策の一つとして行われているのが、法面工事(法面保護工事)です。代表的な工法には、緑化によって法面を保護する「法面緑化工事」、モルタルやコンクリートで法面の表面を固める「モルタル吹付工事」、井桁枠状の構造物を構築する「法枠工事」などがあります。
これに加えて、長物の鉄筋を法面に垂直に挿入して補強する「ロックボルト工事」や、ワイヤーネットで法面を覆う「ワイヤーネット工事」などの工法も併用されます。
ロックボルト工事
ロックボルト工法とは、法面や斜面を安定させるための補強工法です。
地盤に鋼棒(ロックボルト)を挿入し、セメントミルクなどで固定することで、斜面の崩壊を防ぎます。法面が不安定な場合には、モルタル吹付工事や法枠工事と併用し、補強材の引っ張る力で斜面全体の安定性を高めます。
弊社では、ロックボルト工法を行う際に、事前に斜面の地盤状態を確認するための地質調査を実施し、適した材料や工法で対応しています。
なぜ法面工事が必要なのか?
交通インフラの保護
斜面崩壊の防止は、交通インフラを保護することにもつながります。
道路付近の法面が崩壊すれば、道路がふさがれ、日常生活がままなりません。
国道など、交通量が多い道路であれば大渋滞が発生し、緊急車両が通れないという事態が発生する恐れがあります。特に九州地方は雨多い地域で土砂災害等も多い地域です。
法面保護工事は、交通インフラを保護し、社会生活を守ることにもなるのです。
斜面崩壊の防止
法面とは、道路や住宅の整備に伴って人工的に作られた斜面のことです。山道などでコンクリートで覆われた斜面を見かけることもあるでしょう。人工的に作られた法面は自然の山とは異なり、雨や風の影響を受けやすく、浸食や風化によって崩れやすくなってしまいます。
私たち法面工事の職人は、こうした斜面の崩壊を防ぐために、法面保護工事を行っています。具体的には、コンクリートやモルタルで斜面を補強する工事、植物の根の力を利用して安定させる緑化工事、地中にアンカーを打設して地滑りを防ぐ工事など、さまざまな工法があります。
人命・家屋を守る
近年、異常気象による集中豪雨などで、痛ましい災害が多発しています。
その中でも土砂災害は特に深刻で、家屋を飲み込み、時には人命を奪うこともあります。そのため、事前の対策が非常に重要です。
自然の猛威に完全に勝つことはできませんが、法面や斜面の保護工事を行うことで、土砂災害を未然に防ぎ、地域に住む人々の命を守ることができます。



